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2013/10/20 / masahif

アンクリング問題は思ったより根が深い

サラリーマンレーサー最強と言われる RoppongiExpressこと高岡選手のポジションをみさせてもらいました。

http://d.hatena.ne.jp/RoppongiExpress/20131018

いくつか気になることはあったし、直せばもっとよくなるだろうなと気がついた事は色々あったのですが、とりあえず今回は本人も書いている「踵」の問題について。

踵が大きく上下するような動作をアンクリングと呼び、一般的には”よくない動作”とされています。

具体的に高岡選手のペダリングは次のようなモーションになっています。

Pedaling

アップストロークで大きく踵が上がります。

踵が上がるのは、なぜ問題なのでしょうか?

一つはトルクの損失です。

ペダリングの中で大きなトルクを得やすいのはダウンストロークのフェーズです。

中でも0〜4時(写真だと0〜8時ですが…)あたりではクランクの構造上、大きなトルクを得やすいと考えられています。

ところが高岡選手の場合は、アップストロークで踵を大きくあげてしまっているので0時で高く上がってしまい、踵が落ち着くのは2時付近です。

パイオニアのペダリングモニタなどで見ると、この付近でのトルクが抜けている事を視覚的にも見ることができると思います。

次に問題と考えられるのは骨盤のロールです。

踵を高く上げているため、踵を上げないときに比べて”高さ”が必要です。その高さを骨盤をロールすることによって稼ぎだしています。

少し見づらいですが、お尻の”Igname”ロゴに注目すると分かりやすいです。

アップストローク時にロゴが大きく右に傾いていきます。

ポジション的にはブラケットを持ち、少し出力を上げた巡航…というペースなので本来であればサドルの前方に座る必要はないのですが、写真の中でもサドルの後方が余っています。

これは、意図的にサドルの前方に座ることによって、骨盤を左右に振りやすくしている可能性が高いと思います。

また、それに合わせてサドルを少し高くセットしていました。

結果として、サドル本来のサポートは得づらいと思います。

と、なんとなく問題ありそうに書いてみましたが、はたしてこれは問題なのでしょうか?

踵を上げてしまうのは

– ハムストリングスで膝を曲げ、その反動を使って腿をあげる
– 骨盤自体を左右に傾けることにより腿をあげる

過去に見てきた選手の動作を見る限りでは、こういった動きをする選手に多いようです。

※本来、どこを使って腿をあげるべきか?については、たまにTwitterに書いているので探してみてください。

一般的に、こういった選手の場合、安定性にかけたり、ハムを攣りやすかったりする問題があるようです。

また、オフロードなどでは後輪のトラクションを稼ぎづらいために苦手とする選手が多いようです。

しかしながら、高岡選手の場合はブログなどを見れば分かる通りで、頻繁にレッグカールを行なうことによりハムストリングスの強化を図っていますし、シーズンの中でオフロードのレースを目標としていません。

また、反動を使って腿を上げている場合、左右の差が出やすいのですが、モーションを見ている限りでは上手く抑えていました。

さらにトルクの損失を抑えるために0〜4時のモーションを少し遅くしてくれる楕円ギアを使うことも多いようです。

つまり、

これはこれで完成形

なんです。

逆にこういった選手の動きを把握出来ないままに、公式にあてはめてサドルの位置やハンドルの位置を変えてしまうと、非常に乗りづらく感じると思います。

勘のいい選手であれば、自分の動きをしっかりと持っていますので、ハンドルやサドルの位置で動きを制限されること無く、好きに動かすので「ちょっと乗りづらくなったな」ぐらいで済むかもしれませんし、そうでもない選手であれば道具に動きを制限されて、調子自体を落としてしまうかもしれません。

とはいえ、長期的な目線で考えた場合、怪我や故障につながるような動かし方は、あまり褒められたものでもないかなあと思います。

本人も書いてる通りで、冬の間の課題として取り組んでほしいですね。

ちなみに身体の使いかたを変えないと踵が上がる問題は治らないですし、身体の使い方を変えるには意識を変える必要がありますね。日本語しか話せない人が英語を話すのと同じぐらいの何かが必要です。

フィッティングやってます
→  https://masahif.wordpress.com/fitting/

 何か質問があれば Twitter(@masahif)までお願いします。

※例によってタイトルはホッテントリメーカーで生成しました。他意はありません。

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